全スタッフを対象にBCP(事業継続計画)に関する研修を実施しました。今回の研修は、予期せぬ事態が発生した際に、私たちが果たすべき以下の4つの目標を達成するために行いました。
- 利用者(子どもたち)の安全確保を最優先にする
- サービスの提供を可能な限り継続する
- 早期に事業を再開、復旧させる
- 職員の安全を確保する
これらの目標達成のため、全スタッフが共通認識を持つことを目指し、「非常時災害マニュアル」と「衛生管理・感染症マニュアル」を軸に、実践的な学びを深めました。
非常時災害マニュアル研修:命を守るための初動対応と避難
研修の前半では、大規模災害に備えた「非常時災害マニュアル」を学びました。特に焦点を当てたのは、発災直後の初動対応と、避難までの具体的な行動です。
- 事業所のハザードマップの確認: 私たちの事業所がどのような災害リスク(洪水、土砂災害など)を抱えているかを、地域のハザードマップを用いて詳しく確認しました。避難場所や避難経路だけでなく、危険な場所も把握することで、より安全な行動につなげます。
- 避難場所の場所と動線の確保: 災害時に向かうべき避難場所を改めて共有し、そこに至るまでの複数の安全な動線を確認しました。また、地震で施設内が損傷した場合の緊急避難場所についてもシミュレーションを行いました。
- 緊急連絡網の確認と安否確認: 災害時でもスムーズに情報共有できるよう、緊急連絡網の最新化を行いました。また、災害用伝言ダイヤルやSNSなどを活用した安否確認の方法についても学び、いざという時に確実に連絡が取れるよう準備しました。
- 各スタッフの役割: 災害対策本部の立ち上げ、情報収集、安否確認、利用者様への対応など、災害レベルに応じたそれぞれの役割を明確にしました。例えば、初期対応班、情報伝達班といった役割分担をすることで、迅速かつ効率的な行動ができるようになります。
研修を通して「マニュアルをただ読むだけでなく、具体的な地図や状況を想定して確認することで、リアリティが増した」「自分の役割がより明確になり、安心感が増した」と意識に変化があり、非常に有意義な時間となりました。
衛生管理・感染症マニュアル研修:日常から備える感染症対策
研修の後半では、感染症対策に特化した「衛生管理・感染症マニュアル」を学びました。これは、BCPの中でも特に近年の状況を踏まえて重要視している項目です。
- 嘔吐した時の対応: 利用者様が嘔吐された際の迅速かつ衛生的な処理方法について、感染拡大を防ぐための手順を学びました。使い捨て手袋やマスクの着用、専用の凝固剤の使用、適切な消毒方法など、具体的な対応手順を実践的に確認しました。
- 基本方針の確認: 感染症発生時の基本的対応方針、報告・連絡体制、職員や利用者様の健康管理、衛生管理の徹底など、感染拡大を防ぐためのルールを確認しました。
- 衛生用品の管理: マスク、手袋、消毒液、防護服などの備蓄場所、数量、使用期限を再確認しました。定期的な在庫チェックの重要性についても共有しました。
この研修を通じて、感染症発生時にもパニックにならず、冷静に事業を継続するための知識と手順を習得することができました。
まとめ:研修の成果と今後の展望
今回の研修で、災害と感染症、双方のリスクに備えることの重要性をスタッフ全員で再認識することができました。BCPは策定して終わりではなく、定期的な見直しと訓練が不可欠です。
今後も、今回の学びを活かし、スタッフの安全確保と、子どもたちへの安定したサービス提供に努めてまいります。皆様に安心してサービスをご利用いただけるよう、万全の体制を整えてまいります。