スレタンハウスには、兵庫県丹波篠山市のヒノキで作られた、大型木工遊具があります!!また、温かくて手触りの良い積み木がたくさんあります。この積み木たち、実は子どもたちの「挑戦したい!」という気持ちを、いつもそっと引き出してくれる、魔法のアイテムなんです。
今回ご紹介するのは、ある日の午後の物語。 一人の男の子が、まるで何かに取り憑かれたように、静かに積み木と向き合い始めました。
集中力の壁を越えろ!「グラグラタワー」建築中
彼はまず、床に広がる色々な形の積み木の中から、一番大きな四角いブロックを手に取りました。そこから始まったのは、果てしない、けれどワクワクする挑戦です。
一段、また一段と積み重ねるたびに、タワーは少しずつ、しかし確実に高さを増していきます。 男の子の目は、積み木の一点に集中。 「次はどの形がいいかな?」 「ここに置いたら、グラグラしないかな?」 まるで、頭の中で何十通りものシミュレーションをしているかのようです。

積み木が少しでも傾くと、彼はピタッと動きを止め、息をひそめてタワーのバランスを見極めます。 その真剣な表情からは、「絶対に倒したくない!」という強い気持ちが伝わってきました。 周りの子どもたちも、その緊張感に気づいたのか、そっと近づいてきて、小さな声援を送っています。 「がんばれー!」 「すごいね、もうぼくの背より高いよ!」
グラグラと揺れる積み木。それでも、彼は諦めません。 時には一度置いた積み木をそっと持ち上げ、より安定する場所を探したり、別の形の積み木を試したり…まさに試行錯誤の連続です。
そして、ついに! 男の子の身長をゆうに超える、堂々たる「グラグラタワー」が完成しました!
「できた!」
その瞬間、張り詰めていた空気が一気に解放され、男の子の顔には、やり遂げた者だけが知る、最高の笑顔が輝いていました。周りからは大きな拍手が沸き起こり、その場にいた全員が、達成感を分かち合った瞬間でした。

遊びの中に隠された、成長への秘密基地
この積み木遊びは、ただ高く積むだけではありません。スレタンハウスが大切にしている「安心」「笑顔」「ワクワク」「自信」という行動指針と、子どもたちの発達に不可欠な「5領域」の力が、この活動の中にぎゅっと詰まっています。
- 「認知・行動」:どうすれば倒れないか、どの積み木を選べばいいか…頭の中で考え、計画を立て、実行する。この一連のプロセスが、論理的思考力や問題解決能力を育みます。「なんで?」という疑問が「できた!」に変わる瞬間は、子どもたちにとって最高のワクワク体験です。
- 「運動・感覚」:積み木の重さや手触りを感じ取り、繊細な指先でバランスを取りながら置く動作は、手先の巧緻性や集中力を高めます。体の重心を意識し、安定した姿勢を保つことで、体幹やバランス感覚も養われます。
- 「自信」:何度も失敗しても諦めずに挑戦し、自分の力で目標を達成した経験は、子どもたちのかけがえのない自信となります。この成功体験が、「次もやってみよう!」という意欲に繋がり、新たな挑戦への扉を開きます。
スレタンハウスでは、お子さんたちが安心して、このような「挑戦」を心ゆくまで楽しめる環境を整えています。 「SRETAN」(幸せ)というクロアチア語の言葉を胸に、これからも私たちは、子どもたちの「やってみたい!」を全力で応援し、たくさんの「できた!」と笑顔が溢れる瞬間を共に創造していきます。
次回のブログも、どうぞお楽しみに!